マンスリーレター1月号
ポートフォリオの「新年の抱負」
2022年により良い年を迎えられるように、本レターでは、比較的人気の高い新年の抱負を挙げて、それらがいかに投資家の投資目標達成に向けたポートフォリオの維持に寄与するかを考える。
2021.12.16
2022年により良い年を迎えられるように、本レターでは、比較的人気の高い新年の抱負を挙げて、それらがいかに投資家の投資目標達成に向けたポートフォリオの維持に寄与するかを考える。
- 将来に目を向ける:短期的な不安が渦巻く中で長期的な視点を持つ
- 計画的に臨む:「新時代のディスカバリー」の年初に投資計画を見直す
- スリムになる:余剰キャッシュを運用に回す
- 視野を広げる:見逃されがちなユーロ圏株式と日本株式に目を向ける
- 健康に留意する:ヘルスケア・セクターへの投資を検討する
- 新しいことを試す:オルタナティブ商品に資金の一部を分散する
- 非伝統的な利回りを追求する:ポートフォリオの利回りを押し上げる
- 米ドルをもう少し買い進める:ユーロ、日本円、スイス・フランよりも米ドルを推奨する
- 新しい言葉を学ぶ:技術のABC
- 環境に配慮する:カーボン・ネットゼロ(温暖化ガス排出量実質ゼロ)に向けてポートフォリオを見直す
新型コロナウイルスの変異株とインフレーションをめぐるリスクには十分配慮しつつも、我々は2022年を迎えるにあたって株式への強気の姿勢を維持する。世界経済は2022年前半も過去平均を上回る成長が見込まれ、緊急支援策が後退しているとは言え現在も金融緩和政策が続いており、2022年の企業の増益率は10%を予想している。とりわけユーロ圏株式、日本株式、世界のエネルギーおよび金融セクターを推奨する。
債券では、利回りが低くスプレッドもタイトなため、投資機会は限定されていると判断する。しかし、米国シニアローン、アジア・ハイイールド債、プライベート・クレジットでは利回り向上の機会が見いだせる。
米連邦準備理事会(FRB)の金融緩和の縮小ペースが、一部主要中央銀行よりも速いため、2022年も米ドル高が進むと予想する。需要の記録的な伸びを背景に原油価格には強気な見方を維持し、金利上昇とインフレ率の低下見通しを背景に金(Gold)価格には弱気な見方を維持する。
最高投資責任者
UBS Global Wealth Management
Mark Haefele
さらに詳しく
プリンストン大学で学士号、ハーバード大学で修士号と博士号を取得。フルブライト奨学生として、オーストラリア国立大学で修士号を取得。ソニック・キャピタルの共同創立者および共同ファンドマネジャー、マトリックス・キャピタル・マネジメントのマネージング・ディレクターを務め、チーフ・インベストメント・オフィスが設立された2011年に、インベストメント・ヘッドとしてUBSに入社。
ハーバード大学にて講師および学部長代理を歴任。市場動向ならびにポートフォリオ管理に関するハフェルの見解は、CNBC、Bloombergをはじめグローバルなメディアで定期的に取り上げられている。